子育てを通してコンプレックスを受け入れる親、上塗りする親
子育ては、自分の子供時代からの生き直しの様に感じる時があります。
実際には子供の人生なので、親の私たちとは関係が無いのですが。
それでも、子供の人生をどう見守るかで、私たちが隠して持ってきたコンプレックスを受け入れることが出来るか、それとも上塗りしてしまうかを選ぶことが出来ます。
子育てを通して見えてくるあなたのコンプレックス・・それを受け入れるか、闘うか
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子供の成長を身近で見ていると、自分の子供の頃の出来事や感情が、ふと蘇ることがあります。
例えば、友達とケンカして泣いている我が子を見て、自分が子供の頃、友達とケンカした後仲間外れになってしまったこと。
または、「今度学校で、マラソン大会なんだ。」と聞けば、ビリになった時のこと。
そんな時は、出来事だけでなく、その時の嫌な気持ち・惨めな気持ち・悲しい気持ちまで、思い出してしまいますよね。
昔のことなのに、苦しみは鮮明です。
こんな昔の出来事は、普段は忘れているけれど、
「私は友達が出来なくて寂しい思いをいつもする」
「私は運動が出来なくてバカにされる」
というコンプレックスになって、肝心な場面であなたの心を傷つけていたかもしれません。
すると、子供が同じような場面に遭遇して傷つきそうな時も、たまらなく不安になってしまうのです。
親にとって「子供」は自分の分身です。
「子供は私と同じような人生を歩んでしまうに違いない」という思いがあります。
そして、「私の子供に、同じ目に遭わさせたくない!」という親心があります。
自分が経験した嫌なことを経験させないために、子供の行動を過敏にコントロールしたくなってしまいます。
それは親にとっては、子供を「安全な方向に導かなければいけない」という使命感にも思えるほどです。
だけど、子供の人生は私の思い通りにはならないから
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だけど、子供の人生は親が望むようにコントロールすることは出来ません。
良くも悪くも、子供の人生は親の期待や予想を裏切っていきます。
例えば、あなたの子は、あなたと違って友達とケンカをしても全然めげない強さを持っているかもしれません。
または、どんなに足が遅くても、明るくて優しいあなたの子は、誰からもバカにされず愛されて育つかもしれません。
それなのに、あなたがコントロールすればしようとするほど、「友達とのケンカ」や「足が遅いこと」に過度な不安を持つようになってしまうかもしれません。
あなたが子供を通してコンプレックスと闘おうとすればするほど、上手くいかずに、コンプレックスはどんどん強くなるかもしれません。
結局私たちが持っているコンプレックスは、私たちだけのもの。
私たちがどんなに子供を分身の様に思っても、それは全く別の人格なのです。
だから、コンプレックスの重荷を子供に肩代わりさせずに、コンプレックスの不安と向き合い耐えること。
そうしながら子供の人生を見守る時に、私たちのコンプレックスはようやく消えていくのかもしれません。
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