放置子実話(1)共働き家庭で放置。子供はたった2時間でも
親に放置されて一人で過ごすうち、心理的な問題を抱えるようになる「放置子」。
子供を放置子にすることは、もちろん周囲への迷惑にもなるのですが、なにより子供を不幸せな目に合せてしまいます。
この記事では、両親の共働きにより「放置子」になってしまった女の子の実話を紹介します。
共働き家庭、ほんの2時間の放置・・でも子供は「寂しい」
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Hさんには小学1年生の娘さんがいます。
娘さんは近ごろ、近所の2年生Tちゃんと遊ぶようになりました。
Tちゃんのご両親は大変しっかりした印象の方々で、Tちゃんへのしつけもきちんとしています。
初めのころ、HさんはTちゃんに対して何ら悪い感情を抱いていませんでした。
Tちゃんの家庭は共働きです。
2年生ですが学童へ行かずに放課後家で一人で過ごしていました。
Hさんは「Tちゃんは寂しくないのかな?」と思いましたが、Tちゃんのご両親は全く不安を抱いていないようでした。
「約束もちゃんと守るし、危ないことはしない子だから大丈夫。それに、たったの2時間だから。」
Tちゃんのご両親はこう考えています。
でもこの考えは、大変甘かったのです。
親には本音が言えない。だから子供は外で「甘えられる人」を探す
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Hさんの娘とTちゃんが仲良くなるにつれて、HさんはTちゃんの行き過ぎた「ワガママ」やHさん一家への「執着」が気になるようになりました。
Hさんや娘の用事や体調不良で遊びを断ると、癇癪を起して暴れる。
Hさんと娘が出かけると、Tちゃんがいつも外で待っている。
Hさんが娘の世話をしようとするのを邪魔する。娘から引き離そうとする。
上記の行動はエスカレートし、出かけようとするHさんに玄関先でしがみつき「寂しい、寂しい、寂しい!」と号泣することさえありました。
そんなTちゃんの行動に恐怖すら感じるようになり、だんだんと理由をつけて娘と遊ばせないようになりました。
Tちゃんはいつも3時に学校が終わり、お母さんが帰ってくるのは5時です。
「たったの2時間。」
お母さんはそう言います。
Tちゃんは「いい子」だから親の言う通り頑張ろうとしますが、子供にとっては「2時間も」なのです。
毎日一人で過ごすうちに、上手く説明できない孤独感や不安感が大きくなってしまったのでしょうか。
「保護してくれそうな人」にその感情をぶつけるようになってしまいました。
「子供が言わないから。」
「短い時間だから。」
これらは親の都合で都合よく判断しているに過ぎません。
1人でいる時間の長さに関係なく、親が子供の気持ちを汲み取ろうとしなければ、子供は「放置子」になってしまうのです。
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